金峯山寺の本堂内に安置されている蔵王権現立像。
日本最大の秘仏とされる山岳修行の守護神です。
私が参詣した日は残念ながら公開されておらず、写真や絵馬でそのお姿を想像させて頂きました。
金峯山寺蔵王堂の蔵王権現立像。
金峯山寺蔵王堂(本堂)の向かって左側の階段を下りると、憤怒の表情で知られる蔵王権現様のお写真が目に飛び込んで参りました。脳天大神のお参りの前に、この上ない刺激を頂きました!
山伏行き交う修験道聖地!安禅寺本尊の歴史
それにしても迫力ある仏像です。
蔵王権現は修験道の開祖とされる役行者(えんのぎょうじゃ)の願いに応じて生まれたと伝わります。
山伏のような格好をした修行者。
本堂横の立入禁止札の向こう側を歩いておられました。ここは山岳修行者の聖地なのだなと改めて感じさせられます。
金峯山寺の本堂である蔵王堂は、木造建築としては東大寺大仏殿に次ぐ大きさを誇ります。現在の建物は室町時代の建築で、国宝に指定されています。
国宝の金峯山寺蔵王堂。
この建物の中にご本尊の蔵王権現立像が安置されています。
日本最大の秘仏と言うだけあって、その像高は459㎝、つまり4mを超える大きな仏像です。
鎌倉時代の木造・彩色で、左足で岩を踏みしめ、右手と右足を高く持ち上げた独特のポーズを取っています。一瞬を切り取った躍動感あふれる蔵王権現立像は、多くの参拝客の心を捉えて放しません。
インパクト絶大の蔵王権現様は重要文化財に指定されています。
蔵王権現の描かれた絵馬。
本堂内に入ると、お正月ということもあってか振る舞い酒が行われていました。
酒樽の中のお酒を柄杓を使って紙コップに掬い入れ、感謝の気持ちで頂きます。向かって左側のお守り授与所で、お坊さんに「今日は蔵王権現様を拝観出来ないのですか?」とお尋ねしました。やはりそのお答えは半ば想像していたものでした。
現在は蔵王堂のご本尊として参拝客を出迎えている蔵王権現立像ですが、元々は近くの安禅寺のご本尊だったそうです。
意外な蔵王権現様の歴史に触れつつ、金峯山寺の塔頭として知られる脳天大神へと足を向けます。