長谷寺の本堂東側に「能満院」という塔頭寺院があります。
能満院には日限地蔵(ひぎりじぞう)と呼ばれるお地蔵さんが祀られています。
日限地蔵の絵馬処。
日限地蔵とは、日を限って祈願すると願いが叶えられるという地蔵菩薩です。
地獄絵図を見学!長谷寺塔頭の能満院
条件付きのご利益という観点から言えば、一言さんと重なるところがありますね。
日限地蔵と言うからには、毎日欠かさず祈願してもご利益は得られないものと思われます。あらかじめ日を決めてお参りされることをおすすめ致します。
日限地蔵の案内看板。
正午に鳴り響く長谷寺の法螺貝を聞いた後、本堂の東へと足を運びます。綺麗なつつじの花が咲いていました。牡丹の季節と時を同じくして、境内を華やかに彩るつつじ。さすがに此処は「花のみてら」です。
開運招福、諸願成就の日限地蔵と書かれていますね。
日限地蔵の絵馬。
右手に錫杖を持ち、蓮の上にお立ちになられています。
長谷寺のご本尊である十一面観世音菩薩立像も、日限地蔵と同じように右手に錫杖をお持ちになられています。観音様でありながら、地蔵菩薩の象徴である錫杖を執るお姿は長谷観音ならではです。衆生の元まで降りて来て下さり、より大衆に近い存在としての仏像が表現されています。
能満院の本堂前にはまだ桜が残っていました。
この場所も長谷寺の舞台と同じく、少し高台になっていて桜の花を目線の高さで楽しむことができます。
振り返ると、地獄絵図らしき奉納額が見られました。
地蔵菩薩はいついかなる時でも私たちの味方です。
たとえ地獄に落ちたとしても、その地獄にまで降りてきて救いの手を差し伸べて下さいます。お地蔵さんはそれだけ慈悲深いお方なのです。地獄と地蔵は切っても切れない関係にあるからでしょうか、能満院の地獄絵図に日限地蔵からのメッセージが感じ取られます。
能満院も長谷寺塔頭なんですね。
長谷寺参拝を終えた後、開山の徳道上人を祀る法起院を訪れましたが、法起院も長谷寺の塔頭寺院として知られます。大きなお寺を訪れたなら、その周りに衛星のように配置される塔頭にも足を運んでおきたいところです。
能満院を案内する赤い看板から少し進むと、左手に白い牡丹が開花していました。
ここはやっぱり長谷寺の境内です。
菖蒲でしょうか、ゴールデンウィークを前に境内を彩ります。
向こう側にはおびただしい数のお地蔵様が見られます。
長谷寺参詣の際は、是非日限地蔵にもお参りされることをオススメ致します。