新鮮なキアラ(アオハタ)が入荷しました。
刺身で頂けるほどの鮮度でしたが、その半身を煮付け料理にします。厚みのある皮がゼラチン質にほどけ、とても美味しく頂くことができました。
キアラの煮付け。
玉葱の甘味も加わり、好みにもよりますが刺身よりも味わい深いです。
キアラはスズキ目ハタ科の魚です。ハタ科の中では小さい方ですが、肉付きも良く歩留まりの良さを感じます。少し皮は硬いですが、あっさりした白身はおすすめです。
キアラの刺身!黄色い斑紋と横縞模様
キアラは鰭(ひれ)の外側、外縁が黄色みがかっています。
エラぶたや腹の周りにも黄色い斑紋が見られ、名前の由来になっていることを思わせます。体表に並ぶ横縞模様も、キアラを特徴付けています。
キアラの全身。
この個体の横縞は全部で5本のようです。成長に連れて縞模様は薄くなっていきますので、比較的若いキアラということでしょう。
綺麗に歯が並んでいます。
大きい口の割には、とても小さい歯ですね。まるでガマガエルのような口をしていますが、唇に当たる部分も黄色みがかっています。
キアラの刺身。
皮付きのまま焼霜造りにしてみました。
少し皮が硬かったので、皮を引いた方が美味しいかもしれません。刺身の食べ方にも色々ありますので、お好みの方法で召し上がって下さい。
でっぷりした感じのキアラ。
このキアラは山口県から届きました。山口県萩は名産地の一つのようです。
梨割り前のキアラの頭部。
頭や中骨からも旨味の出る魚です。
かなり大きい頭ですので、捨てずに全部頂くようにしましょう。SDGs が声高に叫ばれる昨今、海の資源も大切にしていきたいですよね。よく「一物全体」と言いますが、食材の全てを有難く頂くのは理に適っています。野菜なども皮や根っこまで食べる習慣が推奨されます。
見た目にも綺麗なキアラ。
なぜヒレの縁だけが黄色なのか?全体が黄色ではなく、外縁だけが黄色く色付いています。進化の過程でこうなったのか、万物創造の神がこのようにお創りになったのか、とても興味を引く魚だと思います。