桜井市橋本にある橋本大師堂。
青木廃寺や泥掛地蔵にお参りする際、目印になるお堂です。
大師堂と言うからには、弘法大師を祀っているのかと思いますが、その辺りは確認することが出来ませんでした。
橋本大師堂。
民家と接しながらも、きちんと区画された場所に祀られます。東に向くお堂で、綺麗な花が供えられていました。
三界無安猶如火宅のみことば
橋本大師堂を起点に泥掛地蔵にお参りする人も多いでしょう。
青木廃寺へ向かう際も、橋本大師堂から山の中へ入って行くのが最短距離だと思います。
泥掛地蔵のアクセスルート。
橋本大師堂の前を左へ上がって行くと、右手に太陽光パネルが見えてきます。
この写真は来た道を振り返って撮影しています。このまま民家の間を南へ上がって行けば、山の入口へと続きます。山の名前はやはり青木山でしょうか。泥掛地蔵の前で出会った老夫婦にお伺いしましたが、山の名前までご存知ではありませんでした。
三界無安猶如火宅。
橋本大師堂の横に札が掛かっていました。
三界無安(さんがいむあん)とは、苦痛に満ちた現世は少しも安心が出来ないという意味です。猶(なお)火宅(かたく)の如しと続き、燃え盛る家に居るようだと説かれます。
なんだか穏やかではありませんね。
三界とは欲界(よっかい)・色界(しきかい)・無色界(むしきかい)のことを表すようです。生きていれば誰しも身に覚えのある苦しみでしょう。
青木廃寺は左へ上がって行きますが、ここを真っ直ぐ進むと稚櫻神社の方へ向かいます。
池之内の集落へ入るルートですね。
麦畑と稚櫻神社。
橋本大師堂から西方向へ直進すると、左手に稚櫻神社の社叢が見えてきました。あの緑の杜全体が稚櫻神社です。周囲を一周すると、昔ながらの集落を感じることができます。
橋本大師堂には注連縄と紙垂が掛かります。
鰐口も吊るされていました。
格子戸越しに堂内を覗きます。
二体の石仏が横並びに祀られています。
向かって左側は宝珠を手にする地蔵菩薩でしょう。右手に坐す仏像は弘法大師でしょうか。宝珠形の光背を負い、結跏趺坐している様子がうかがえます。