桜井市箸中は古墳の宝庫です。
小難しいことは抜きに、田園風景を楽しみながら辺りを散策してみるのもいいでしょう。
特におすすめしたいのが、ホケノ山古墳北方の小川塚東古墳、小川塚西古墳、サシコマ古墳の三基が織り成す風景です。
箸中エリアの小さな古墳群。
左手前が小川塚東古墳、その向こうに小川塚西古墳、右手の小円墳がサシコマ古墳です。東から西へ向かっていますが、遥か西方には大和平野を見渡します。
様々なアングルで楽しむ箸中古墳群
見る位置によって様々な風景が楽しめます。
背景も含め、三古墳の重なり具合のバリエーションが豊富です。古墳のこんな楽しみ方もあっていいのではないでしょうか。
小川塚東古墳と小川塚西古墳。
手前の東西に平べったいのが東古墳で、向こうのこんもりしているのが西古墳です。
小川塚西古墳の方が一回り大きい墳丘ですね。どちらも墳形がはっきりしておらず、東古墳は円墳、もしくは前方後円墳で西古墳の方は円墳、もしくは方墳とのことです。
小川塚西古墳。
墳丘へ続く畦道のようなラインが見えます。かつては果樹園だったようですが、今は利用されていないのかもしれません。
小川塚西古墳とサシコマ古墳。
小川塚西古墳は二段築成とされますが、ここから見るとそのことがよく分かります。
一際目立つのがサシコマ古墳の可愛らしい墳丘ですね。
左向こうに見えている円墳がサシコマ古墳ですが、「牛塚」「ウシハギの塚」とも呼ばれているようです。
一見すると小ぢんまりと可愛らしい古墳なのですが、名前の由来がちょっと恐ろしいものでした。どうやら牛を捌く場所だったようです。塚の上で牛の皮を剥いでいたようで、この塚を掘ると命を落とすとの言い伝えも残ります。
箸墓古墳の後円部。
その左手前に見えているのは茶ノ木塚古墳でしょうか。
ここから見る箸墓古墳の風景は、いつものものとは違いますね。私の住む三輪エリアから箸墓を望むと、前方後円墳を横から見る格好です。横長の状態で左に前方部、右に後円部と連なります。ここは箸中ですが、巻野内エリアにも近い場所です。立つ位置によって表情を変える古墳にも興味を覚えますね。
帰り道に立ち寄ったホケノ山古墳。
野花が彩りを添えていました。
ホケノ山古墳のすぐ北側には、北口塚古墳がありました。以前からおそらく古墳なんだろうなと思い通り過ぎていましたが、名前が分かるとより愛着も湧きます。未だ発掘調査も行われておらず、石室が見学できるわけでもありません。そんな古墳でも、すっかり周りの風景に溶け込んでいました。
古墳の楽しみ方にも色々あっていいと思います(^.^)