迎春準備に取り掛かる「事始め」の12月13日。
大神神社の拝殿前には、干支のネズミを描いた大絵馬が登場しました!正面を向いた鼠が矢を押さえ付けています。墨で描かれたジャンボ絵馬で、洋画家・柴田貴子さんの作品です。
子年を寿ぐ大絵馬。
この矢は何を意味するのか?
天災で苦しむ人々が多くいる中、安心して暮らせるように『飛ぶ矢を抑える』という思いが込められているようです。地球温暖化による異常気象は世界各地で起こっていますが、来年は少しでも安寧に暮らせますように・・・そう願わずにはいられません。
歳神様が降臨する大門松!南天や葉牡丹でお出迎え
大絵馬と共に、二の鳥居前にはジャンボ門松もお目見えしています。
”難を転じる”南天や常緑の松、成長の早い竹などが飾り立てられます。縁起物が一堂に会し、ここに年神様が降り立つ依代としての準備が整いました。
大神神社の大門松。
左右一対の門松が立てられます。
神様の降り立つ「座」が用意され、新年までのカウントダウンがいよいよ始まりました。
扇形の大絵馬。
大神神社のジャンボ絵馬は、毎年末広がりの扇形です。
令和二年の文字も見えますね。皇位継承に伴う改元から、早半年が過ぎ去りました。列島が皇室フィーバーに湧いた年でもありました。
大神神社拝殿前の大注連縄。
12月8日に掛け替えられたばかりの大注連縄です。毎年師走の第二日曜日に注連縄の掛け替えが行われる習わしです。
大注連縄の長さは8m余り、重さは約400kgにも及びます。昭和29年(1954)から崇敬団体「照友会」によって、毎年欠かさずに奉納されています。注連縄を綯う(なう)作業は、まず稲藁を巨大な3本の棒状にして捻じり合わせ、一つの巨大な注連縄にしていきます。
来年の初詣も賑わうことでしょう。
各家庭の門松はいつ頃から準備すればいいのでしょうか。概ね事初めの12月13日から28日までの間が良しとされます。間違っても12月29日は避けなければなりません。29は「九松」となり、苦を待つイメージが醸成されます。そのため、忌み嫌われる日となっています。
加えて大晦日の12月31日も良くありません。その準備期間の短さから「一夜飾り」とされます。縁起を担ぐ日本人の慣わしに過ぎませんが、なるべく早めに飾っておくのが良さそうですね。
神宝神社から拝殿前に入る所にも注連縄が張られます。
真正面に聳えるのは巳の神杉です。
どうやらここの注連縄も新調されているようです。
祈祷殿・儀式殿前。
祈祷殿向かって右の小屋は「なでうさぎ小屋」ですね。
毎年お正月の前になると、なでうさぎは参集殿からこの場所に移されます。初詣シーズンには、なでうさぎを撫でるために長蛇の列ができます。
狭井神社へ向かう「久すり道」の注連縄。
階段の脇には、製薬会社から奉納された薬草が植えられています。
病気平癒の神様・狭井神社の石段。
おや?丸い穴がありますね。これもやはり、盃状穴なのでしょうか。
上皇后陛下御歌。
狭井神社の手水舎前に歌碑が建ちます。
三輪の里 狭井のわたりに 今日もかも 花鎮めすと 祭りてあらむ
毎年4月の鎮花祭で知られる狭井神社。衣掛杉の近くには昭和天皇の歌碑もありますが、皇室との関わりの深い大神神社を感じる場所です。
境内で着々と進められる迎春準備。
私事を振り返れば、大掃除に年賀状と、一年納めの仕事がまだまだ山積しています。どうぞ来年度の2020年が、皆様にとって良き年となりますようお祈り申し上げます(^^♪