結婚式のお食事会に荏胡麻豆腐をお出し致しました。
荏胡麻(えごま)は大葉に似たシソ科の一年草ですが、独特の香りが特徴です。
好き嫌いの分かれる食材ではありますが、健康ブームに乗じて婚礼料理の一品に取り入れてみました。
荏胡麻豆腐の荏胡麻味噌仕立。
荏胡麻の種子と白ごま、それにクルミを合わせて当り鉢で当たります。本吉野葛を溶き込んでもっちりと仕上げた手作りの荏胡麻料理です。味噌の下に敷いているのが荏胡麻の葉ですが、鼻を近づけてみると荏胡麻特有の香りがします。
アルファリノレン酸を豊富に含む健康食材
荏胡麻はかなり昔から利用されていた食材のようです。
古代遺跡からも荏胡麻の種実(しゅじつ)が検出されています。堅い殻に覆われるなどしてクルッと丸まった食材は、よくパワーフードなどと呼ばれることがあります。貝類などがその最たるものと思われますが、荏胡麻などの種実類もその範疇に入るのではないでしょうか。
エゴマの茎は四角く方形をしています。
葉の縁にはノコギリ状のぎざぎざが見られ、その裏側は少し赤紫色がかっています。お造りの下に敷く青紫蘇にもよく似ていますが、青じそとは同種の変種とされる食材です。
エゴマの古名を「荏(え)」と言い、昔から搾油用に広く栽培されていた歴史があります。地名に見られる荏原などは、かつて荏胡麻の栽培地であったことを表しています。白い花を咲かせるそうですが、一度荏胡麻の花も見てみたい気がしますね。
大和肉鶏の素麺唐揚げ。
奈良特産のジューシーな大和肉鶏にニンニクや生姜の風味をまとわせ、これまた地元産の三輪そうめんでコーティングします。ひもとうがらしを添えて、お祝いの席に供します。
6月はジューンブライドの季節です。
それは西洋の慣習であって日本とはあまり関係が無いのではと思うのですが、毎年6月の挙式も数組見られます。田植えの季節とも重なり、日本古来の文化が感じられる時節柄です。早苗や早苗饗(さなぶり)の「さ」は稲の神様を意味すると聞いたことがあります。
稲作文化の日本にとって、他の季節には無い奥深い風情が初夏には感じられます。
そんな季節に食する荏胡麻豆腐。
地産地消、身土不二と申します。
その土地で獲れたものを、そのタイミングで食することの意味を考えます。
豆腐レアチーズケーキの大和茶仕立て。
山桃(ヤマモモ)をトッピングにして供します。
ヤマモモも季節の食材ですね。
大神神社では夏越の大祓も終わり、いよいよ本格的な夏へと向かっていきます。お子さん達が待ちに待った夏休みももうすぐですね。さすがに盛夏は結婚式を控える方がほとんどですが、秋の結婚式シーズンを控えて準備が忙しくなる時期でもあります。
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