紅葉ライトアップ期間中の等彌神社。
拝殿の手前で親子の狛犬を発見致しました。
魔除けの狛犬と言えども、親の足元にじゃれ付く子供の狛犬を見ていると、思わず笑みがこぼれます。
等彌神社の子取り狛犬。
車道に面する等彌神社の鳥居をくぐり、裏参道を通って拝殿へ通じる石段を登ります。拝殿前の斎庭手前にある鳥居の横に、可愛らしい子取りの狛犬が座していました。
阿吽の呼吸、吽形の子取り狛犬
等彌神社に到着すると、着々と紅葉ライトアップの準備が進められていました。
祭の前の静けさといった感じです。
等彌神社境内の上津尾社の拝殿前。
境内のあちこちに紅葉を照らし出す照明器具が設置されています。
子取り狛犬に近づいてみます。
右足にすがり付く子供の目線は親を見つめているのでしょうか。
狛犬の由来を辿ると、インドや中央アジアに生息していたライオンに行き着きます。
そこから朝鮮半島の高麗(こま)を経由して日本に伝えられた歴史があります。狛犬の風貌を見ていると、確かに犬には感じられないエキゾチックな雰囲気が漂っています。
等彌神社の手水舎。
社務所の前の手水舎周辺にも、見事な紅葉の風景が広がります。
紅葉の文字をパソコンで変換していると、黄葉(こうよう)という字も出てきます。黄葉は葉が黄色に変わる銀杏(いちょう)と解説されていました。
なるほど、といった感じですね。
狛犬の赤いヨダレ掛けには、赤ちゃんの無事な成長を願う気持ちが表れています。
子を思う親の気持ちは、人も狛犬もきっと同じなのでしょう。
狛犬の大半は、向って右側が阿形の狛犬で、左側が吽形であると言われます。等彌神社の子取り狛犬も、ご多分にもれず左側に配置された吽形の狛犬です。
こちらが子取り狛犬に対する、向って右側の狛犬です。
この狛犬は何歳ぐらいなんだろう?ふとそんなことを考えてしまいます。
神社の歴史の歩みと共に、長きに渡ってそこに居座り続けてきたであろう狛犬たち。自分の家の家系図の、遥か上の方のご先祖様達もきっと同じ狛犬をご覧になられていたのではないかと思うのです。
玉の上に足を乗せた格好の「玉取り狛犬」も特徴的な狛犬として知られます。
私の知る限りでは、親子の狛犬である子取り狛犬の方が数が少ないのではないでしょうか?
少しヒビが入っていますね。
手入れが必要な時期に来ているのかもしれません。
薄暗い鬱蒼とした杜の中にある等彌神社ですが、悠久の歴史の中で風雨にさらされることも多かったでしょう。紅葉狩りが目的の今回の等彌神社参拝でしたが、ひょんなことから子取り狛犬と出会えて、とても有意義な一日を過ごすことができました。