アカハタを焼霜造りにして頂きました。
漢字で書くと「赤羽太」で、ハタ科の高級魚です。食材の片身は皮を引き、もう片方の身は皮付きのままバーナーで炙りました。
アカハタの焼霜造り。
口に含んだ時、香ばしい香りが広がります。
肉料理などにも使われる焼き霜の調理法。氷を下に敷いてバーナーで炙り、すぐに冷水にさらします。臭味が抜け、皮の旨味を存分に味わうことができます。
背ビレの前半縁が黒い!アカハタの見分け方
アカハタの英名を Blacktip grouper と言います。
grouper はハタを意味し、blacktip は黒い背ビレの縁を表しています。アカハタとよく似た魚にアカハタモドキがいますが、アカハタモドキの背ビレは特に後半部分が黒ずんでいます。アカハタモドキは体長50cmほどで、30cm前後のアカハタよりも一回り大きい種類になります。
アカハタの背ビレ。
頭に近い背ビレの前半部分、さらにはその上部のみ黒いのが特徴です。
全体的に丸みを帯びた魚です。
三枚おろしで捌いた後、頭を含めたアラの部分は”あら炊き”にしてお出ししました。
三輪素麺に骨の旨味を吸わせ、なかなかの美味でした。
アカハタの骨や皮は、お味噌汁の出汁にもおすすめです。
こちらは皮を引いたアカハタの刺身。
唐草大根の手前に盛っているのがアカハタです。ヒオウギ貝とウマヅラハギを添えてお出しします。
胸ビレも丸いですね。
鰓ぶたに手を入れる際は注意が必要です。鋭い棘がありますので、安易な作業は禁物です。
アカハタの尾びれ。
尾ビレも全体的にカーブを描いています。アカハタモドキだと、ほぼ一直線にストンと落ちる格好です。ちなみにアカハタモドキも非常に美味しい魚で、歩留まりも至って良好です。
皮には細かい網目が入っています。
上品で甘い白身です。
お鍋にしても美味しいんだろうなと思わせます。
アカハタをバーナーで炙ると、柵取りした身がぐ~っと持ち上がってきます。
そのまま炙り続け、一旦持ち上がった身がゆっくりと下がったらOKです。次の瞬間にバーナーを移動させます。炙り足りないと旨味を引き出すことができません。焼霜造りのコツとして覚えておきましょう。