山の辺の道の途上にある玄賓庵。
秋の境内を訪れると、鶏頭の花が咲いていました(2010年9月)。
玄賓庵の鶏頭(ケイトウ)。
パワースポット狭井神社から徒歩約15分、700mほど離れた場所に玄賓庵は佇みます。
御本尊は木造不動明王坐像!蛙石や芙蓉も見所
山の辺の道の玄賓庵は、平安時代初期に謡曲「三輪」ゆかりの玄賓僧都が隠棲していた庵として知られます。
玄賓庵山門。
辺りはひっそりと静まり返っていました。
鶏頭のみならず、美しいピンク色の花(芙蓉)も境内を彩ります。
向こう側に見えるのは石像のお不動さんですね。
山門の木鼻(ぎばな)。
こういうのを見ると、なぜか心が落ち着きますよね。
鳩の瓦でしょうか。
屋根の妻飾りはカブラの形をした蕪懸魚ですね。
それにしても珍しい形の鶏頭です。
ヘラのような形状をしています。人間の足の形にも似ています(笑)
鶏頭の花の形は3種類に分類されます。
鶏のトサカのような形をしたトサカ系、羽毛のような形状で尖った形のルモーサ系、ビロードのような光沢を持つ毬状のクルメ系・・・写真の鶏頭はやはりトサカ系に分類されるのでしょう。
山門をくぐると右手で出迎えてくれる蛙の石像。
背中に子供を2匹乗せ、愛嬌たっぷりですね。
護摩壇でしょうか。
松尾寺の柴燈大護摩壇を思い出しますね。
桧原神社の近くにある井寺池の畔に咲いていた彼岸花。
毎年この時期になると、明日香村や山の辺の道エリアで数多くの彼岸花を見かけます。
三輪山とコスモス。
絵になる光景です。奈良のコスモスといえば、安倍文殊院や般若寺を思い浮かべますが、三輪山を背景に咲くコスモスも実に素敵!
再び、玄賓庵の境内に咲く鶏頭。
鶏頭の原産地はインドや熱帯アジア地域とされます。
地球温暖化の影響もあって、年々ヒートアップする日本の夏。ひょっとすると、鶏頭の花にとっても過ごしやすい気候になりつつあるのかもしれませんね。
玄賓庵の御本尊は本堂安置の木造不動明王坐像です。拝観の際は、事前に電話連絡しておくのがいいと思われます。いつか近い内にお参りしてみようと思います。