真夏の暑い時期をやり過ごすため、避暑地へ出掛ける方も多いのではないでしょうか。
夏休みのサマーリゾート。
海水浴や標高の高い高原に人気が集まりますが、鬱蒼とした木の生い茂る神社参拝も見過ごしがちな穴場スポットとなっています。
大神神社の清明殿前から巳の神杉の方を見ます。
二本の木の間の向こう側に見えているのが、蛇神の鎮まると伝わる巳の神杉です。
一服の涼を求めて神社参拝する
そもそもリゾートの語源は、フランス語の resortir(再び出掛ける)に由来します。
もう一度行きたくなる、しばしば通いたくなる、そんな場所がリゾートと言えるのでしょう。
拝殿前の木陰。
三輪山を御神体とする大神神社。
三輪山麓に住まう人々にとっては、大神神社参拝はほぼ日課となっています。朝の散歩で境内を歩いたり、夕涼みに大美和の杜展望台へ足を運んだりと、事あるごとに三輪山の懐の中へと入って行きます。それだけ心が安らぐということもあるのかもしれません。
三輪の地名の由来にもなった、三巻き残った糸が描かれています。
男女をつないだ糸が三輪という地名を生み出しました。箸墓古墳との間に伝わる神話の世界に、三輪山の深い歴史が感じられます。
2013年2月20日に行われた箸墓古墳の立ち入り調査。
陵墓指定を受けている箸墓古墳は、長い間立ち入りが制限されていましたが、ついにその制限が解かれました。三輪山を望むこの場所に、大型の前方後円墳が築かれた謎が解明される日も近いのかもしれません。
大神神社の久すり道。
日本人の意識の中に定着している避暑地は軽井沢ではないでしょうか。
長野県の軽井沢。
奈良県と同じく、周囲に海の無い立地でありながら、その涼しさは群を抜いていますよね。7月末から8月頭に掛けて毎日のように発表される「本日の最高気温」を記録した場所・・・埼玉の熊谷市や甲府盆地辺りは有名ですが、よく考えてみると周囲に海の無い県が最高気温を記録しているような気が致します。
大神神社の玉砂利の参道。
二の鳥居をくぐった所から玉砂利の参道が続きます。
急にひんやりとして、パワースポットならではの霊気が満ちているのが感じられます。名だたる避暑地に負けず劣らず、この場所も火照る体を優しく冷やしてくれます。
手水舎の背後に佇む志るしの杉。
衣掛杉などと並んで、三輪の七本杉の一つに数えられます。
奈良県もご存知のように周囲を山に囲まれ、海の無い県として知られています。奈良盆地の夏も大変蒸し暑く、体力を維持するのに大変な毎日なのですが、こうやって近くに避暑地に匹敵するぐらいの涼む場所があるのは幸せなことです。
大神神社の手水舎。
黄金色に輝く宝珠と蛇の神様が出迎えてくれます。
人工のチカラもお借り致します。
オーバーヒートしている参拝客にミストが降り掛かります。
夏山登山のことを考えれば、三輪山登拝も夏に実行するのがいいかもしれません。
サマーリゾートに神社参拝というのも、新たな提案として浮かび上がってくるかもしれませんね。