桜井市谷に鎮座する若櫻神社。
JR桜井駅南口から真っすぐ南へ歩いて行くと、国道を超えた右側にこんもりとした杜が見えて参ります。桜井市大字谷字西浦に鎮まる若櫻神社の鎮座地です。
駅前のマルツベーカリーでアンフライを購入した後、桜井駅から南の方角へ向かいます。
昔の桜井の大通りを思わせるストリート沿いには、産婦人科で知られる桜井病院や奈良の地方銀行である南都銀行、それに大和信用金庫なども軒を連ねます。長谷寺へ通じる道の信号を渡り、しばらく進むと右側に桜井の地名由来にもなった桜の井があります。そこからさらに南へ進むと、延喜式式内社の若櫻神社が鎮座していました。
若櫻神社の拝殿。
木漏れ日が差し込み、美しい拝殿が浮かび上がります。
その昔は「白山権現」とも称された若櫻神社。御神紋は山桜で、鳥居から続く石段の脇には、火袋が桜の形にデザインされた石灯籠が建っています。
谷の勧請縄近く!伊波我加利命を祀る古社
若櫻神社はJR桜井駅から徒歩でアクセスできるお社です。
駅からは少し離れていますが、安倍文珠院へ向かう途中にあります。
若櫻神社の案内板。
御祭神は伊波我加利命(いはかがりのみこと)。
若櫻神社の境内には金毘羅さんも祀られていました。拝殿の前を通って真っすぐ西へ進むと、何やら抜け道のような空間が見えます。
草木の生い茂った抜け道を進んで行くと、どこかの宗教施設の裏側へ出ます。そのまま坂道を下って行けば、右側に有名な桜の井がありました。どうやらぐるりと、若櫻神社の境内の外周を巡っていたようです。
桜井駅周辺地図にマルツベーカリーのアンフライをかざします。
「稚桜神社」と書かれているのが見えますね。
池之内に鎮座する稚桜神社も、谷の若櫻神社と同じく「わかざくら」と読みます。何だか混乱してしまいますが、歴史的なつながりがどこかにあるのかもしれません。稚桜神社は、安倍文殊院からおふさ観音へと続く大和長寿道のお立ち寄りスポットとしておすすめです。
桜井市谷の勧請縄。
右側奥に見えている杜が若櫻神社の鎮座地です。
祠のお地蔵さんの上に、結界を表す勧請縄が掛けられています。勧請縄といえば、明日香村稲渕の勧請綱掛神事が有名ですが、聖域への入口を暗示し邪悪なものを寄せ付けないパワーが感じられます。
若櫻神社の拝殿向かって右側にある境内社の祓戸神。
鳥居をくぐって石段を登り、拝殿前の斎庭に出ると一番最初に出迎えてくれるのがこの祓戸神です。桜井駅方面からの参拝順路としては、まずはここ祓戸神の前で心身を清めるのがマナーなのかもしれません。
谷という地名からも分かるように、この辺りは起伏に富んだエリアとなっています。
小高い場所に神様を祀る。若櫻神社の鎮座地も、ちょうどそのような場所です。