菴羅樹(あんらじゅ)という木をご存知でしょうか?
花梨(カリン)の原種になる樹木なんだそうです。談山神社のお守り販売所の方に教えて頂きました。あんらじゅ・・・あまり耳にしない樹木の名前ですが、この機会に覚えておきましょう。
談山神社のアンラジュのお守り。
ストラップに菴羅樹(あんらじゅ)の実がぶら下がっています。手にしているのは、本物の菴羅樹(あんらじゅ)の実。鼻を近づけてみると、甘酸っぱいいい香りがします。
容易に結実しない菴羅樹!成仏への道
菴羅樹がなぜお守りのモチーフになっているのか。
談山神社お参りの際は、是非その意味を噛みしめてみることをおすすめします。
菴羅樹(あんらじゅ)。
本殿手前の鶴の手水鉢の裏手に植えられています。左側の紅葉ではなく、右側の石の柵に囲まれた樹木がアンラジュの木です。
談山神社の十三重塔。
紅葉の名所が見事に色付き、見頃を迎えています。
あんらじゅの案内板がありました。
談山神社は大化の改新の立役者である藤原鎌足を祀ります。
その鎌足公の長男に当たる定慧(じょうえ)和尚が、唐の国から持ち帰った霊木が菴羅樹(あんらじゅ)だったというわけですね。アンラジュについて色々調べていると、面白い記事に行き当たりました。
「佳良乃のメモ帳」さんのブログ記事から抜粋させて頂きます。
菴羅樹は、鎌倉時代日蓮宗を開いた日蓮聖人の言葉に出てくることでも知られています。
「魚の子は 多けれども 魚となるは少なく、菴羅樹の花は咲けども実となるは少なし。人も又此の如し」
つまり、小魚は多く生まれるけれども、成魚になるものは少なく、菴羅樹に咲く花は多くても、実を結ぶものは少ない、人もそれと同じで、信仰心を起こす者は多くとも成仏できる者は少ない、という例えなのだそうです。
なるほど、アンラジュはなかなか結実しない樹木のようですね。
談山神社の駐車場から紅葉を望みます。
日頃から努力していることが実を結ぶよう、心願成就をお祈りする神社参拝。結実のシンボルである菴羅樹(あんらじゅ)の実を身に付けて、スピリチュアルなパワーを頂きましょう。