かつては「岡本尼寺」と呼ばれた法起寺。
日本最古の三重塔が美しいお寺ですが、その宗派は法隆寺と同じく聖徳宗とされます。
高さは24mにも及びます。およそ1,400年前の創建時の姿を今に伝えています。
国宝に指定されている三重塔を眺めていると、時間の流れが止まったような錯覚に陥ります。世界遺産のお寺にふさわしい寺宝ですよね。
斑鳩観光で訪れたい法起寺
法起寺の門。
斑鳩観光で最も有名なお寺は法隆寺です。
法隆寺の他にも、中宮寺、法輪寺、法起寺などの観光名所が点在する斑鳩エリア。
徒歩で全てのお寺を散策できるだけあって、斑鳩エリアは人気の観光スポットとなっています。法起寺の周りは田園風景に囲まれています。秋に咲き乱れるコスモスは、三重塔との美しいコントラストを描き出します。
世界遺産のお寺 法起寺。
法起寺を建立したのは山背大兄王と伝えられます。
聖徳太子の長子ですね。
山背大兄王は、蘇我入鹿によって一族もろとも滅ぼされた悲劇の皇子でした。
皇極2年の643年、大化の改新を見ずして山背大兄王は自刃して果てます・・・。つまり、聖徳太子の血統はこの時点で途絶えることになります。歴史的な事件だったわけですね。
山背大兄王が死に追いやられた事件の陰には骨肉の争いがありました。
山背大兄王の母親は蘇我馬子の娘だったと言います。
入鹿は蘇我馬子の孫に当たるわけですから、母の親族によって殺害されたということになります。
時は流れて645年・・・
大化の改新で、伝飛鳥板蓋宮跡に於いて討伐された入鹿の首は飛鳥寺まで飛んでいったと伝えられます。今も飛鳥寺の西隣に入鹿の首塚が残されています。