本薬師寺跡のホテイアオイが満開を迎えています。
子育て中の珠鷸(タマシギ)も見所の一つになっていますが、本薬師寺跡と言えばやはりホテイアオイではないでしょうか。一妻多夫のタマシギ親子の可愛い姿を撮影するために訪れる人も多いようですが、何せ対象物が動きますからね(笑) ホテイアオイはじっとしていてくれるので、素人でもいい写真がたくさん撮れます。
まだ残暑の残る9月~薄紫色の涼しげな花を咲かせます。一服の清涼剤といったところでしょうか。
ホテイアオイの花の形は6弁花。
時計の針でいえば、真上に位置する”12”を示す花弁に濃い紫色の筋模様が入っています。
その筋模様の真ん中に黄色い斑点。私はここに居ますとでも言わんばかりの目印になっています。何かこう、この黄色い斑点を見ていると、竈の神様として知られる桜井市の笠山三宝荒神を思い出すのです。神社のシンボルマークとよく似ているような気がしてなりません(笑)
ホテイアオイの名前の由来
ホテイアオイの名前の由来は、その葉柄部分にあります。ホテイアオイの葉柄は空気を含んでぷっくりとしています。水面に浮かんでいるその姿は、まるで七福神の布袋さんのお腹を連想させます。
本薬師寺跡の周辺は一面のホテイアオイで埋め尽くされ、圧巻の光景が広がります。
天武天皇と持統天皇が建立に尽力した本薬師寺跡・・・現在は西の京にある薬師寺の元あった場所とされます。
本薬師寺跡の表記には、「元薬師寺跡」も散見されます。どちらが正しいという問題ではないと思いますが、はっきりとは統一されていないようです。観光ガイドブックなどでは、「本薬師寺跡」と案内されていることが多いようです。
飛鳥の地に合葬されている天武天皇と持統天皇の関係は夫婦だったんですよね。今も天上から、本薬師寺跡のホテイアオイを微笑みながら観賞されているのではないでしょうか。
ホテイアオイの向こう側には畝傍山が見えます。
本薬師寺跡の西側に大和三山の畝傍山・・・ここは万葉ロマンにどっぷり浸かった場所です。
ホテイアオイの花言葉は「揺れる心」なんだそうです。ホテイアオイは浮水植物で、その根っこは水中に漂っています。
揺れる心・・・納得の花言葉ですよね。
金魚鉢に入れて観賞用にされているホテイアオイをよく見かけますが、本薬師寺跡に足を運べば、それとは全く違ったスケールの大きさを感じることができます。毎年広大な敷地内のホテイアオイが植え替えられているようです。関係者各位のご苦労の賜物ですね。
ホテイアオイには、ホテイソウ、ウォーターヒヤシンスなどの別名があります。
<本薬師寺跡のホテイアオイ関連情報>