奈良市虚空蔵町に佇む弘仁寺(こうにんじ)。
今まで私が表参道だと思っていた道は、どうやら寺へ通じる裏のルートだったようです。
弘仁寺表参道から本堂と明星堂を望みます。
本堂内には知恵の神様・虚空蔵菩薩像が祀られます。弘法大師空海作と伝えられるご本尊で、毎年4月13日には「十三詣り(じゅうさんまいり)」が行われることで知られます。本堂の東側に建つ明星堂には、重要文化財の明星菩薩立像が安置されています。
木々に囲まれる表参道
弘仁寺駐車場に車を停めて、柿や栗の木が植えられた道沿いを登って行きます。程なく山門の手前右側に弘仁寺の社号標が見えて参ります。入山志納料の200円を納めて境内へと入ります。
右手手前から明星堂、本堂が続きます。
てっきり私は今辿って来た道のりが表参道だと思っていたのですが、境内に置いてあった小冊子を見てそうではないことを知ります。
こちらが表参道のようです。
表参道の入口にも、入山志納料を納める木箱が置かれていました。
木々に覆われた参道の向こう左側に本堂が佇みます。
今度は本堂側から表参道を振り返ります。
石畳が敷き詰められているのが分かりますね。
弘仁寺本堂。
弘仁寺の歴史は弘仁5年(814)に始まります。弘仁寺の名前は年号に由来していたんですね。
夜毎に光る不思議な霊山の夢を見た嵯峨天皇の勅願により、弘仁5年に小野篁が建立したと伝えられます。また同じ年に、弘法大師がこの山に明星が落ちるのを見て、明星天子の本地仏である虚空蔵菩薩を祀ったのが最初とも云われています。
弘仁寺表参道から本堂方向を望みます。
東京の表参道は、オシャレな街並みでいつも賑わっています。20代の頃、約10年間東京で暮らしていましたが、表参道が明治神宮のそれであることをあまり意識していませんでした。お寺や神社にあまり興味が無かったため、「表参道」と言ってもピンとこなかったのでしょうね(笑)
弘仁寺表参道から外側を覗いてみると、ちゃんと道が繋がっていました。
今回の参拝ではあまり時間が無かったので、境内を一通り拝観して帰路に着きましたが、今度来る時には是非この道を辿ってみたいと思います。