大神神社神前式における誓詞(ちかいのことば)。
誓詞奏上(せいしそうじょう)は挙式次第の中でも大変重要なポイントになります。大神神社の結婚式のしおりにも案内されていますが、改めてここに記しておこうと思います。
大神神社の披露宴会場にもなっている料理旅館大正楼。
神前式においては、主に新郎が誓いの言葉を読み上げ、新婦は自分の名前のみを最後に読み添えます。
誓いはやはり「血を交わす」ことに由来しているのでしょうか。指切りげんまんではありませんが、古来より固い約束を交わす時には赤い血が連想されます。古語の世界においても、「誓ふ(ちかう)」に「交ふ(ちがう)」といった具合に、そのお互いの言葉の響きの中にも相通じるものがあるような気がして参ります。
夫婦盃の儀、御神楽奉奏に続く誓詞奏上
三輪さんの神前挙式は場を清める修祓に始まり、祝詞奏上、夫婦盃の儀、御神楽奉奏、誓詞奏上と続きます。
新郎新婦ご両家のご親族に見守られながら、二人が取り交わす誓詞(ちかいのことば)はまさしく血縁関係を取り結ぶ儀式に他なりません。誓いは永遠の契りを結ぶことでもあります。ご両家にとっては大変おめでたい瞬間ですね。
十二単の結婚披露宴(於:大正楼宴会場)。
当館大正楼では婚礼衣装のご案内も行っております。白無垢・色打掛・紋付袴等々の婚礼衣裳をご検討中の方は、どうぞ当館までお問い合わせ下さい。その他、披露宴の司会・演出・引出物等も承っております。
ここに大神神社挙式における誓詞を引用致します。
今日の吉日(よきひ)に私共の心のふるさとであります
大神神社の御神前で芽出度(めでた)く結婚式を挙げることの出来ましたのは、ひとえに大神(おおかみ)様のおかげによりますことと心から感謝申し上げます
これから先も和(わ)の大神様のお護(まも)りによりまして幾千代(いくちよ)かけて変わることなく敬愛の誠をつくし和合して正しい夫婦の道を守り互いに助け合って一家を整え健全な家庭を営むことに努めます
ここに謹んでお誓い申し上げます
和の大神様という箇所が印象に残りますね。
大神神社には荒魂(あらみたま)と共に、和魂(にぎみたま)が併せて祀られています。温和な神霊を表す和魂ですが、夫婦和合のためには和魂の御加護が欠かせないのかもしれません。
幾千代かけて変わることなく、このフレーズからは「さざれ石」のことが思い出されます。日本の国歌にも歌われるさざれ石ですが、大神神社境内の昭和の間前に佇んでいます。普段の参拝ではあまり訪れることのない大礼記念館周辺ですが、小さな石が寄り集まって形成されるさざれ石は一見の価値があります。
披露宴の会場装花。
誓いの語源を「血交い(ちかい)」に求めるのは早計なのかもしれませんが、あながち無関係でもなさそうです。
誓詞の最後には、日付けと新郎新婦のそれぞれの名前が読み上げられます。
新郎は氏と名を、それに続いて新婦は名のみを朗読するのが慣わしです。
大神神社結婚式の所要時間は、ご両家一同が席に着いてから約35分とされます。
よく式を終えられた新郎新婦様から感想をお聞きするのですが、式自体はあっという間の出来事なんだそうです(笑) 大役を終えてホッとなさっている時にお伺いするからなのか、皆様一様にあっけなかったという感想をお持ちのようです。
式場内ではスナップ写真やビデオを撮影することも可能です。
撮影を希望される方は、神社の係の方が挙式の説明をされる際に申し出て下さい。
誓詞は新郎様の見せ場でもあります。一言一句噛み締めながら、間違わないように落ち着いて読み上げたいものですね。大神神社の誓詞にも「一家を整える」という表現が使われていますが、整えるという言葉には実にいい響きが感じられます。
自分の脱いだ靴を整えるだけで心が整理されるものです。
人生における晴れの舞台を前にして、まずはきちんと身だしなみを整え、心の中を整理してから望みましょう。おのずと ”真心からの誓詞奏上” に結び付くのではないでしょうか。
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