食育に関するオススメの本をご案内します。
マガジンハウスから出版されている「食育のすすめ」。
現在では増補版も出ていて、さらに内容は充実しています。
著者は日本における食育の権威、服部幸應さんです。服部幸應さんといえば、服部学園理事長・服部栄養専門学校校長としても有名ですよね。
内閣府の「食育推進会議」委員などの役職にも就いておられます。
知育、体育と共にその重要性が増している食育。
囲炉裏を囲んで一家団欒の食事・・・そんな日本の食事風景が懐かしく思われます。
食育の課題
がくぶん総合教育センターの食育講座でもおなじみの服部幸應先生ですが、かねてより「6つのこ食」に警鐘を鳴らしておられます。
一人ぼっちで食事を摂る、寂しい光景がイメージされます。
孤食は間違いなく増えていますよね。都会の一人暮らしも、孤食の増加に拍車を掛けています。両親が共働きで、俗に鍵っ子と呼ばれる子どもたちにも孤食は多いのではないでしょうか。
同じ食卓を囲んでいるのに、皆のメニューがバラバラになってしまう自分勝手な個食。
食べ物の好き嫌いが多い家族がいると大変です。同じ献立を食べてこそ、家族のきずなも深まるというものです。
スパゲッティやパンなどの粉製品が主食になってしまっているケース。
必然的に脂肪摂取が多くなり、健康を害する恐れがあります。朝食はパンとコーヒー、なんていう方も多いのではないでしょうか。
調理済み加工食品によく見られますが、調味料によって味が濃くなりすぎてしまうのが濃食です。
伝統的な日本料理は概して味が薄いものです。何か物足りないなと感じるぐらいが、ちょうどいい味付けだと言われます。
間食が多いため、食事時に少ししか食べられなくなる小食。
おやつもほどほどに・・・といったところです。中食ブームの昨今、食事時間もあいまいになってきているのでしょうか。
偏食のことですね。
同じものばかり食べて、栄養のバランスが崩れてしまう固食も大きな問題です。忙しい、忙しいと毎日を送っていては、なかなか自分たちの食の問題を正面から考えることもないと思います。はたと立ち止まって、食育の問題に思いをよぎらせてみるのもいいのではないでしょうか。
何かが始まる、新たな出発点になるかもしれません。