今宮神社名物のあぶり餅の体験レポートです。
参詣後に食べると厄除けのご利益があると言い伝えられています。
親指大の小さな餅に黄粉をまぶし、香ばしく備長炭であぶった和菓子です。白味噌ベースのたれを絡めて頂きます。
桂昌院由来の玉の輿神社ならではの、「玉」を思わせる形状ですね。
紀州備長炭であぶり餅を焼く
今宮神社の参拝を終え、東門を出てあぶり餅のお店へと向かいます。
「かざりや」さんと「一和」さんのどちらのお店にするか一瞬迷ったのですが、店頭であぶり餅を焼いているお店のおばさんと目が合ったので「かざりや」さんを選択することになりました。
扇風機を回しながら焼いておられました。
近くまで行くと、備長炭の熱気が感じられます。「暑いから扇風機を回しておられるんですか?」とくだらない質問をしてしまいました(笑) 勿論、正解は炭火を熾すためです。
たくさんの竹串の先っぽに小さなお餅が刺さっています。不思議な形状に興味をそそられました。
木の看板に「本家 根元 かざりや」と書かれています。
この写真は参拝前に撮影したのですが、東門に向って左側に位置するのが錺屋(かざりや)さんの店舗です。人間工学上の問題なのか、どうしても右側よりも左側の店舗の方へ先に足を向ける習性があります。パソコンの画面を閲覧する時でも同じことが言えますよね。まずは左上に目線が向かいます。お料理の盛り付けの際も、鯛の尾頭付きは決まって左側が頭になります。
私がかざりやさんを選択したのも、既に参拝前から導線が引かれていたのでしょうか。
今宮神社の東門前通り。
向かって左側に「かざりや」、右側に一文字屋和助こと「一和(いちわ)」が店を構えます。
石灯籠とあぶり餅の老舗「かざりや」。
永代常夜燈と刻まれています。
今宮神社奉納の斎串が使われるあぶり餅
あぶり餅に使用される青竹串なのですが、実は普通の竹串ではありません。
今宮神社に奉納された斎串(いぐし)が使われているそうです。斎串とは榊の枝などに幣や玉をかけて神様にお供えする神聖な串のことを言います。
食べ終えた後のあぶり餅の串。
二又に分かれていますね。抜け落ちにくいようにするための配慮なのでしょうか。
「かざりや」さんの暖簾。
和の雰囲気に満ちています。
靴を脱いで店内に入ります。
奥には庭も整備されていて、開放的な空間が広がります。
錺屋(かざりや)。
金偏に芳しいと書いて、「錺(かざり)」と読むんですね。
あぶり餅のお値段は一皿500円です。
男性にとっては量的に少ないような気も致しますが、厄除け祈願も込めておすすめしたい京都グルメの中の一つです。
京都という土地柄、修学旅行生も数多く訪れるのでしょうか。
かざりやさんでは、修学旅行生の体験も実施されているようです。実際に自分たちの食べるあぶり餅を炭火で焼く体験を通して、京都に長く息づく伝統を感じ取ります。
庭に面した縁側には、小さな机が置かれていました。
まるで小人が使うような机ですが、あぶり餅の食台としては十分な大きさのような気が致します。
ちょっと黒く焦げたところがまたいいですね。
炭火焼の味わいに、ほっこり心が和らぎます。
あぶり餅の竹串が干されているのでしょうか。
たくさんの串が縁側に並べられていました。
お店を出る際に織田信長が祀られる建勲神社の場所を伺って、再び今宮神社東門から境内に入り、楼門を抜けて今宮門前通りを南下して船岡山公園を目指します。