8年前の早春に行われた大神神社結婚式。
新鮮な生の青海苔が入荷したので、鮑の肝ソースに加えてみることにしました。挙式後に当館の二階大広間に於いて結婚披露宴が開かれました。
鮑の酒蒸し青のり肝だれ添え。
磯の香りが口いっぱいに広がる鮑の肝に、生の青海苔を合わせます。
河口付近で採れる香り立つ青海苔
青のりを加えると、さすがにソースというよりは”たれ”といった趣です。
海の恵みを思う存分味わいます。”青のり肝だれ”の上にはクコの実を添え、色のアクセントとします。
会場の大広間ではお料理のセッティングが始まります。
早春の結婚披露宴ということで、婚礼料理のメニューにふきのとうを予定していたのですが、残念ながら入荷が間に合わずタラの芽で代用させて頂くことになりました。
アップルボートに、季節のあすかルビーと柚子の葛餅を添えてみました。
冷蔵庫に「金柑の蜜煮」の蜜が余っていたので、デザートのコーティングに使います。
毎年2月の末辺りから増えてくる大神神社の挙式。
本格的な春を前にして、人生をスタートさせる婚礼カップルの皆様方におかれましても、春の芽吹きを予感させるこの季節には特別なものが感じられるのではないでしょうか。
高砂席の前にも会場を彩る花が添えられます。
お祝いの席に綺麗な花がよく似合います。
今回のお客様にもお色直し用の着付け部屋と、ご親族の控室をご用意させて頂きました。当館には姿見もございますので、着付用にご希望の方がいらっしゃいましたら、どうぞご遠慮なくお申し付け下さい。
大和完熟ほうれん草の胡麻豆腐。
柚子風味の茎わかめ味噌を掛けておもてなしします。
茎わかめの美味しいこの季節、定番の柚子味噌に栄養豊富な茎わかめを合わせてみました。綺麗な黄緑色の発色で、見た目も上々に仕上がっています。甘味を増した大和完熟ほうれん草との相性も抜群です。
黄色い縁取りのフリルが披露宴会場に映えます。
見た目のインパクトがありますね、何と言う名前の花なのでしょうか。当日の朝、会場にお持ち込み頂いた花屋さんに聞いておけば良かったのですが、その時間帯は厨房がてんやわんやの状況で、花を愛でる余裕もないのが実情です。
マヨネーズ味の肝ソースとはまた違った味わいです。
生の青海苔が出回るこの時期ならではのご馳走ですね。
水の綺麗な河口付近で採れる青のりは、その香りの良さで食通たちを唸らせます。厳冬期に採取された青のりは特に香りが良いとされますが、今年の寒さは青のりの味にも良い影響を与えているのではないでしょうか。