幸せって何だろう?
古くて新しい命題に、古今東西に渡り様々な人々がその見解を述べてきました。言霊の国として栄えた我が国日本では、既にその疑問に対して映像を伴った明快な答えを見出していたのです。
幸せを意味する「さきはひ」という古語の中に、その秘密が隠されています。
古語辞典を紐解けば、「仕合はせ(しあわせ)」という単語も出てくるのですが、どちらかと言えばラッキーを意味する ”巡り合わせ” 的なニュアンスが感じ取れます。結婚にまつわる人生の幸せに関しては、やはり「さきはひ」の方に軍配を上げたいと思います。
幸せとは花盛りの長い「さきはひ」
「さきはひ」の「さき」は花が咲くことを意味しています。
そして、「さきはひ」の「はひ」はある状態が長く続くことを意味します。ここが日本語の面白いところでもあるのですが、現在でも使われている「けはひ(気配)」や「あぢはひ(味わい)」にその名残を見ることができます。
大神神社御用達 料理旅館大正楼の玄関前。
ちょっとした時間の経過が加わることによって、その余韻が感じられる「はひ」という言葉。
単に「味がある」と言うよりも、「味わいがある」と表現する方が深みが感じられます。日本人好みの残り香とでも言うか、情緒を醸すセンスがそこに加わります。「さきはひ」という日本語に、大和言葉の美しさを感じます。
花が咲く状態が長く続くこと、まさしくそれが「さきはひ」であり、幸せの定義であったと解釈できるのではないでしょうか。昔の人たちは、眼前にお花畑が広がって、幸せいっぱいの光景を思い描いていたのでしょう。
三輪山と桜の風景。
小難しいことは何も要らないのです。
花が咲いて美しい、幸せだと感じるのは昔も今も変わらないということですね。
控室の参集殿から祈祷殿前を通って、結婚式が行われる儀式殿へと向かう花嫁行列。
大神神社は活日神社を中心に酒の神様としても信仰を集めていますが、「酒」という日本語もそのルーツを辿れば、「咲く」という言葉に通じています。
日本語の歴史を顧みれば、母音や子音を様々に変化させながら今日に至っています。酒、栄える、盛り、岬(みさき)、咲く等々の言葉はみな同じ起源を有しています。どの言葉もみな、上り調子をイメージさせる言葉ではないでしょうか。地理上の岬という言葉も、海や湖の先に突き出た陸地部分のことを言いますよね。
先っぽの「先」もおそらく同じグループに属する言葉だと思います。
長い人生の中でも、最も「さきはひ」に浸ることができる一日。
結婚式当日は色々忙しくて、それどころではないよとおっしゃる方もいらっしゃるでしょうが、後々になって結婚記念日は間違いなく「さきはひ」を象徴する日になります。
花盛りが長いということで言えば、ナデシコやパンジー、さらにはアガパンサス辺りが該当するでしょうか。
桜の花は花期が短いですが、その華やかさでは他の追随を許しません。結婚式が終わった後も、幸せの意味をかみしめながら、どうか末永くお幸せにお過ごし頂きたいと思います。
当館大正楼では、皆様のご結婚式のお手伝いをさせて頂きます。
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