生駒谷を見下ろす山腹に円福寺(えんぷくじ)というお寺があります。
行基の墓が眠る竹林寺を過ぎ、細い道を縫うように車で登って行くと、右手の高台に円福寺が見えて参ります。
円福寺本堂(重要文化財)。
鎌倉時代創建の本堂の前に、二基の宝篋印塔が並びます。
お寺の住所は生駒市有里町(ありさとちょう)で、宗派は真言律宗に属しています。
大和北部八十八箇所霊場第36番札所
龍華山(りゅうげさん)円福寺の創建は天平勝宝年間(749~757年)と伝わります。
開基は行基とされますが、定かではないようです。円福寺の近くには行基の墓所・竹林寺があります。数年前に喜光寺にお参りして知りましたが、行基が入寂したのは喜光寺です。行基の遺言に従い、弟子たちは生駒山東陵で荼毘に付して墓を築きます。行基の像を往生院に祀り、竹林寺奥院と号したようです。
八十八カ所霊場の札所にもなっているんですね。
鎌倉時代の伝統を受け継ぐ和様建築の本堂。
本堂内には、ご本尊の阿弥陀三尊像と十一面観音立像が安置されています。
円福寺の蓮。
つぼみの状態の蓮って、とても綺麗ですよね。
2基の宝篋印塔(ほうきょういんとう)の間に、ちょこんと小さな石仏が座っています。
かわいらしい姿に思わずニンマリ(^-^)
生駒谷を悠然と見下ろす高台に位置する円福寺。
眼下に広がる風景も見所の一つとなっています。
円福寺の蓮の葉。
緩やかな勾配の本瓦葺の屋根が映えます。本堂は寄棟造のようですね。
重要文化財に指定されている円福寺の宝篋印塔。
高さはおよそ2.5mほど。
二基とも鎌倉時代のもので、南側の塔には四方四仏が刻まれ、北側の塔にはそれを一字で表した梵字(種子しゅじ)が刻まれています。
円福寺は生駒市の長弓寺と同じく、真言律宗の寺院です。
公共交通機関でのアクセスは、近鉄生駒線一分駅下車徒歩20分となっています。
拝観料は志納で、駐車場(かなり狭い)も無料解放されています。