結婚式の引き出物に人気の席札扇子。
披露宴や会食の際、ご参列頂く方々の名前をお入れします。列席者それぞれの家紋を入れることもでき、席札でありながら引出物にもなるという代物です。
席札扇子の「扇の要(かなめ)」。
見事に螺旋状にねじれていますね。
扇を開いてもばらけることなく、一本の芯が通っているのが分かります。最も大切な要所を ”扇の要” と言いますが、その意味が分かるような気がします。
扇子から学ぶ!要の語源は蟹の目
要(かなめ)という言葉。
要とは扇の骨を綴る際、その末端に小さい穴をあけてはめ入れる釘のことを言います。
「蟹の目(かにのめ)」とも呼ばれるようで、その見た目に由来しています。蟹の目といえば、小さくて真ん丸い形をしていますよね。あの蟹の目(カニノメ)が転訛して要(カナメ)になったようです。
意外なトリビアです。
扇を開いてみます。
末広がりの扇は縁起物ですよね。
その中心を占めるのが扇の要です。
フックが付いていますが、この部分でしょうか。
言われてみれば、蟹の目にも似ているような気がします(笑)
この留め金具があるからこそ、扇の役目が果たせるのです。無くてはならない最重要ポイントであることに異論は無いでしょう。
扇の要を見ながら、ふと結婚って何だろう?と頭をよぎります。
花が咲いているような状態がいつまでも続くわけではありません。幸せの語源には花咲くイメージがあるわけですが、いつまでもフルブルーミングの状態は続きません。様々な事が起こる結婚生活・・・それを支える一本の柱が必要となります。
席札扇子と名入れ彫刻ボトル。
閉じたり開いたりを複数回繰り返しても、その度に末広に広がる扇。その激務を支えているのが扇の要なのです。
とても大切で肝要な箇所を、「肝心要(かんじんかなめ)」と言ったりしますよね。「肝腎要」と書くこともありますが、いずれにせよ人体に必要な部分であることに相違はありません。肝心要の扇の要は、螺旋状にねじれながらもパッと華やかに扇を開かせています。
大正楼披露宴会場の卓上装花。
卓上装花のお値段は、大体3,500円(税抜)前後となっています。
このねじれをギュッと束ねています。
ところで、鹿島神宮の東の林中には要石(かなめいし)があると言います。
鹿島神が天降りした時、この要石に坐したと伝わります。地震の鎮めとも云われ、動かし得ぬ物事の例えに使われています。洋の東西を問わず、古来より人は石に「不変」を感じたものです。飛鳥に伝わる“謎の石造物”や“三輪山の磐座”などにも同じ匂いを感じます。巨石はそこに存在するだけで、絶対的真理をまとっているような空気が流れます。
要石とまではいきませんが、扇の要にも強いメッセージ性を感じますね。
黄金屏風と席札扇子の要。
鶴は千年、亀は万年と申します。古来より瑞鳥として崇められてきた鶴も、ブライダルシーンには欠かせないアイテムの一つです。
しかし、ここまでねじれていると ”アーチ” を思い起こしますね。
レンガや石などで弓形に組み立てたアーチ状の橋・・・その中央の最上方に差し入れて全体のバランスを取る石のことも要石(かなめいし)と言います。キーストーンが楔(くさび)になって、見事に橋が組み上がります。
色違いの席札扇子。
サッカーの試合などでも、左右にボールを散らすキープレイヤーの存在は欠かせません。”扇の要” はスポーツの世界でも重宝されています。
席札扇子のデザイン。
細かい模様が入っていますね。
扇子を閉じると、こんな感じです。
見事な早業で収納サイズになります。改めて日本人の技術力の高さに感じ入ります。
結婚における肝心要のポイントはどこにあるのか。
それはカップルの数だけ存在する要所なのかもしれません。それと同時に、相手を思いやる気持ちが大切なことは万人に共通することでしょう。
席札扇子のご用命は、当館大正楼の婚礼受付窓口にて承っております!
TEL:0744-42-6003(席札扇子の予約)