通天閣と将棋の関係は深い。
演歌歌手の村田英雄のヒット曲『王将』は、伝説棋士・阪田三吉の生涯を題材にしています。昭和37年度の日本レコード大賞特別賞に輝いた楽曲ですが、何かの拍子に聴いた人も多いはずです。
新世界のシンボルタワー・通天閣。
通天閣の真下にある喫茶店で、その名もズバリ『通天閣』です。
新世界の将棋会所に通い詰めた阪田三吉
レトロな空気が流れる新世界界隈。
古くから日本の娯楽として親しまれてきた将棋とも相性が良さそうですね。
伝説の棋士・阪田三吉は大阪堺市の貧しい家庭に生まれました。無冠のまま生涯を終えながら、その没後に名人位と王将位を追贈されています。自身の将棋の技量を磨くため、足繁く通ったのが新世界の将棋会所だったと言います。
通天閣の展望台入口。
その横に、巨大な王将の駒が!阪田三吉の偉業を讃える王将碑です。
村田英雄の歌う『王将』の三番の歌詞に、通天閣が登場しています。
通天閣の歴史は、明治36年(1903)に開催された第5回内国勧業博覧会に遡ります。大成功を収めたイベントの跡地に開発されたのが、今の新世界なんです。東洋一の歓楽街を目指し、パリのエッフェル塔を模して”通天閣”は建てられました。
通天閣のエントランス天井画。
通天閣の”股下”に当たる部分ですね。
誰もが知る「通天閣」の名付け親は、儒学者の藤澤南岳(ふじさわなんがく)。人気観光スポットで知られる小豆島の「寒霞渓(かんかけい)」を命名したのも藤澤南岳です。現代にも通用するネーミングセンスを感じますね。
昔風情の新世界は、外国人観光客の間でも人気です。
通天閣の周りを少し歩いただけでも、数多くのゲストハウスを見つけました。動物園や美術館もすぐ近くにあり、日本仏教の黎明期を支えた四天王寺も徒歩圏内です。あべのハルカスも近いですから、ショッピングも楽しめますね。ここはあらゆるジャンルの観光が楽しめる場所だと思います。