日本生命に勤務していた頃、適塾の周辺を歩いた記憶が蘇ります。
東京の支社で働いていた当時、施策旅行で京都を訪れた際に、見学を兼ねて大阪本社を訪問致しました。その時に、緒方洪庵の適塾が近くにあることを初めて知りました。
緒方洪庵の像。
適塾の隣に公園が整備されていて、そこに緒方洪庵の像が建っていました。
正座をして本を開き、真っ直ぐ前方を見つめています。
大阪大学医学部の前身とされる適塾
大阪大学の原点とも言われる適塾。
蘭学者であり、医者としても活躍した緒方洪庵。江戸時代後期に大阪船場に開いた洪庵の塾の名を適塾と言います。正式名称は適々斎塾(てきてきさいじゅく)で、緒方洪庵の号である適々斎に由来しています。
御堂筋沿いに建つボジョレーの娘像。
御堂筋の西側の歩道を北上し、淀屋橋の手前辺りまで来ると、日本生命の本社ビルを背に葡萄の実を頭上に掲げた女性像が視界に入ります。高さ70cmのブロンズ像で、彫刻家の富永直樹の作品です。
ここから信号待ちをして御堂筋を渡り、日本生命の建物の方へと足を向けます。
この辺りは淀屋橋のすぐ近くです。
日本人なら誰もが知っている有名な橋ですね。大阪市役所や日本銀行も近くにあり、大阪の政治経済の中心地として知られます。地下鉄御堂筋線や京阪電車も走っており、人の往来の激しい交通の要衝地でもあります。
三輪山の麓に住む者にとっては、淀屋橋といえば辰五郎大明神が頭をよぎります。
「史跡緒方洪庵旧宅及び塾」と刻まれた石標。
正午過ぎに到着したこともあり、辺りは昼休み中のビジネスマンやOLで賑わっていました。
綺麗に整備された公園ですが、昼食に向かう人たちの通路にもなっているようです。
ちょうど適塾の前にはコンビニもあって、昼食の弁当を買う人の行列が出来ていました。
適塾の案内板。
史跡緒方洪庵旧宅及び塾、重要文化財旧緒方洪庵住宅と記されています。
緒方洪庵の目は何を見据えているのでしょうか?
1838年に開かれた蘭学塾。壱萬円札の福沢諭吉も適塾の出身者として知られます。歴史上の偉人とも呼ばれる人たちに影響を与えた適塾が、ここ大阪北浜の地に佇みます。
淀屋橋の風景。
淀屋橋を渡って北へしばらく進むと、曽根崎心中で知られるお初天神が鎮まります。
適塾の住所は、大阪市中央区北浜3-3-8です。
開館時間は10時から16時まで、入館料は大人250円となっています。
<適塾へのアクセス方法>
- 京阪電車淀屋橋駅、北浜駅下車 徒歩5分
- 地下鉄御堂筋線 淀屋橋駅下車 徒歩5分