かつての両国広小路を思わせる「両国駅広小路」。
JR両国駅前にちょっとした広場があり、そこにバーベキューガーデンが設けられていました。そもそも広小路とは、火災の延焼を防ぐための火除地(ひよけち)を意味しています。そんな場所でバーベキューとは、時の流れを感じずにはいられませんね。
両国駅広小路。
相撲の稽古で使われる鉄砲柱に見立てた広場サインです。
両国国技館の真ん前とあってか、そこかしこに相撲の風情が感じられます。地面に描かれた舗装パターンは「江戸小紋 青海波」のようです。江戸一の賑わいと称された両国広小路が現代に蘇っています。
気軽に楽しめる両国バーベキューガーデン
両国駅広小路で営業する両国バーベキューガーデン。
事前食材予約で、完全手ぶらでもバーベキューが楽しめる人気スポットです。
両国バーベキューガーデン。
その向こうに見えているのが、大相撲の聖地・両国国技館です。
平日のランチ営業もなさっているようで、JR両国駅から徒歩1分という好立地も嬉しい限りです。
すぐ近くには、日本相撲協会の診療所もありました。
国技館の地下一階に、一般診療も行う整形外科が開業しています。大相撲の取組中に怪我をした力士たちが、おそらくこの病院で手当てを受けているのでしょう。
両国バーベキューガーデンの案内。
テーブルチャージ料金は大人が1,700円、子供は1,000円のようです。
それにしても、広小路で火を使うバーベキューとは(笑)
やはり隔世の感がありますね。
今から時代を遡ること江戸幕府の御世・・・明暦3年(1657)の明暦の大火をきっかけに火除地は整備されたと言います。江戸に設置された防火用空地のことで、類焼を食い止めるための広小路(幅の広い街路)なども同じ範疇に入ります。上野や両国にあり、橋の袂に設けられることも多かったようです。
江戸東京博物館の案内看板。
『大妖怪展』がPRされていました。
”土偶から妖怪ウォッチまで” のキャッチフレーズが躍ります。
夏休みのファミリー層を狙った広告なのでしょう。誰しも暑い真夏の夜は、身の毛もよだつ思いがしたいものです(笑)
八本の足と羽を持つ神虫(しんちゅう)。
12世紀後半の辟邪絵(へきじゃえ)に描かれている妖怪です。
神虫は邪鬼を退散させる善神の一種とされ、鬼を喰らう食欲旺盛な神とされます。奈良国立博物館蔵の絵巻物は国宝に指定されているようです。
両国駅広小路は人の集まる広場ですから、各種催し物や告知スペースにはうってつけなのかもしれません。